ゆっくりの速度こそが魅力
「森のトロッコ鉄道 エコレール」は、糠平温泉街を抜け、北に向かう途中、糠平湖畔にある「三の沢駐車場」からアクセスできます。
駐車場から細い道を50mほど進むと、見えてくるのが受付です。
この「森のトロッコ鉄道 エコレール」は2003年にオーナーの野口さんが個人的に始めたサービスで、
廃線になった旧国鉄士幌線の線路跡に手作りでレールを引き、作り上げたものです。
自転車のように、人力で漕いで進む動力で、前の客車部分に3名乗ることが出来ます。
その魅力はなんといっても素朴さ。
手作りならではの温かみと、人力ならではのゆったりとしたスピードは、ミニSLなどとは違う楽しさを感じさせてくれます。
特に家族で訪れたなら、親の力の見せ所。
自分が漕ぐことで子どもたちが喜んでくれるという体験はきっと旅の思い出になるでしょう。
ちなみに、5歳以上なら子どもでも漕ぐことは可能。
行きは親が漕いで、帰りは子ども、なんてことも楽しいかもしれません。
エコレールは4台 所要時間はおよそ20分
用意されているエコレールは4台。
レールの長さは片道500m、往復で1km。所要時間はおよそ20分です。
ゴールには転車台があり、エコレールの向きを変えて戻ってくることになります。
もちろん、最初に係員からエコレールや回転台の使い方の説明があるので安心。
混んでいないときは1台づつの出発ですが、ハイシーズン(夏休みや、5月の長期休暇)の時は70m間隔で4台が次々に出発します。
そのため、一度突き当りで4台目が到着するのを待って、4台目から順番に方向転換して戻ることになります。
原生林の中を、森の音を聞きながら走る
出発すれば、周りは全て北海道の原生林です。
オススメのシーズンは、初夏から夏にかけて、美しい緑の中を走ることが出来ます。
耳にするのは、風の音、木々の囁き、同行者との楽しい会話と、笑い声。
目にするのは、北海道の大自然と木漏れ日、目の前に伸びる一本のレール、笑顔だけ。
途中で記念写真を撮ったりするのもオススメです。
でも、エコレールから下りて森のなかに入るのはしないでください。北海道には「ヒグマ」がいます。
転車台だって手作り 本物のSLや電車と同じように方向転換
500m森の中を走れば、見えてくるのは手作りの転車台です。
車輪を固定して転車台をみんなで力を合わせて回転させれば、あとはもと来た道を戻るだけ。
ちなみに、秋になれば紅葉の中を走ることが出来ます。これもオススメ。
さらに、冬の間は期間限定ですが、雪の中を走る体験もできます。