宿も手作り 料理も手作り 温泉だけは人の手が入っていない
この「糠平温泉 中村家」、アットホームないい宿です。
その魅力は3つ。手作りの建物、美味しい料理、そして泉質の良い温泉、これに尽きます。
まずは宿からご紹介しましょう。
コツコツ改装を続けている内装には ハンドメイドの暖かさがある
宿に入れば、古びた、でもセンスの良い家具が出迎えてくれます。
木の風合いを活かした温かみのある装いで、宿の主人自らがコツコツと手を入れて作っているのだそうです。
木の風合いを活かしたロビー
オーナー一家 絶妙の距離感の接客をしてくれる
部屋は間取りに違いがあり、9種類17室あります。
もっともリーズナブルなのは和室小(2〜3名利用 一泊2食付き 1人9870円)ですが、
これはまだ改装前の昔ながらの部屋なので、せっかくなら、手作りの部屋がオススメです。
例えば、新和室108(2〜3名利用 一泊2食付き 1人14190円)は10畳の畳敷きに、板張りの縁側が3畳ほど。
窓は大きく取られ開放感がある間取りになっています。
この部屋の畳は、縁の部分が通常とは違い(通常は布)エゾシカの革だというから驚きです。
そんな細部にも注目をしたい部屋なので、滞在が楽しめます。
布団での就寝を希望の場合、改装済みの部屋でベッド利用の場合があるので確認が必要です。
ちなみにこちらがもっともリーズナブルな和室小。
古びていますが、これはこれで昔ながらの日本の旅館のスタイルです。
自然そのままにこだわった温泉で 混浴文化を体験
お湯は温泉で源泉かけ流しです。
(源泉かけ流しとは地中から湧き出た温泉を水を加えたり、ポンプで循環させ使いまわしたりせずに、そのまま提供することです)
温泉というものは、湧き出た瞬間から劣化が始まりますから、温泉のお湯そのものを楽しむなら、ここは結構重要なポイントです。
浴室は内風呂が2つに露天風呂が1つ。
内湯の一つ目は、昭和30年代にタイル職人が作った花形の湯船、もう1つは、木をふんだんに使った温かみのある内装です。
これは男女別で、夜22時に男女が入れ替わるので注意が必要です。
そして、露天風呂は混浴露天風呂。
周りは目隠しもなく、開放感抜群。
日があるうちは女性にはちょっとハードルが高いかもしれませんが、夜ならばお湯に浸かりながら満点の星を眺めることが出来るます。
ときどきエゾジカが遊びに来ることもあるんだとか。
ちなみに、混浴はなかなか体験する機会がないと思いますが(まあ日本人だっていまやなかなかないんですが)、重要なのは節度です。
特に男性、異性が入ってきたらさり気なく挨拶して、ジロジロ見ないことです。
廃れてきているとはいえ、貴重な日本文化体験の機会。ジロジロみると相手を居心地悪くさせてしまいます。
大人な対応を心がけてください。
料理は暖炉のある食堂で
十勝の食材を使った手作りの味
食事はレストラン「フォレストハウス」で。寒い日には薪ストーブに火が入ります。
食事は糠平周辺で取れた山菜や十勝平野の野菜。
もちろん季節ごとの食材を使って出してくれます。
料理は、季節やリピーター、連泊によって変わりますが、一例は:
野草の天ぷら、上士幌産無菌豚の陶板焼き、蝦夷鹿のロースト、牛乳と丸麦の茶碗蒸しなど、10皿前後。
野草の天ぷら
上士幌産無菌豚の陶板焼き
アレルギーへの対応も可能なので、その場合は予約時に連絡すること。
ベジタリアンメニューに関しては、出来る限りの対応になるそうです。
朝食はビュッフェスタイル。(宿泊客が少ないと個別に出す。)
中標津のパン屋さん「こうば」のハード系パン、地元食材のスムージーや特注の超大粒納豆など、
オーソドックスなんだけどちょっと工夫が光る朝食で、朝から元気がでるメニューです。