貴重な自然現象 樹氷とは?
樹氷とは、氷点下の水滴(過冷却水滴)がアオモリトドマツの木にぶつかって、瞬間的に凍り付いたものです。
発生の条件が非常に厳しいので日本でも限られた地域でしか見ることが出来ません。
そんな樹氷ですが、気軽に見に行けるのがここ「蔵王」です。
ロープウェイに乗リさえすれば、貴重な「樹氷」に出会えるんです。
蔵王ロープウェイで山頂を目指す!
樹氷を見るには、蔵王ロープウェイに乗ってまずは、855mの山麓駅から1331mの樹氷高原駅まで行き、
さらに乗り換えて1661m地蔵山頂駅へとむかいます。
樹氷高原駅からの道中、ロープウェイの窓の外には早くも樹氷が見えてきます。
ちなみに、下に書いてある「できる条件」を見れば分かるように、冬の蔵王山頂は、強風と雪で非常に過酷な場合が多いです。
スキーをする(or雪山に登る)くらいの装備で行くことをオススメします!
いよいよ樹氷とご対面
さて、山頂を降りれば、そこはスノーモンスターたちの国です。
ロープウェイの駅を一歩出れば、目の前にスノーモンスターが現れます。
高さ4〜5mの雪の柱がその重さで頭を垂れている様子は、まさに凍りついた怪物のよう。
迫力満点。
樹氷のでき方とは?
この雪の柱、出来るまでは長い時間がかかります。
まずは雪の降り始める11月頃から、アオモリトドマツに雪が付着し始め、
1月頃に大きくなり、2月が最盛期となります。
3月になると気温の上昇で細くなったり一気に倒壊するようなります。
ちなみに、写真では「青空の中眼下に広がる樹氷群」というものをよく目にすると思いますが、これは本当に稀な風景なんです。
冬の日本海側は、ほぼ天気が悪く、雲が広がり雪も激しく降っているため、視界が悪く、
あのような風景を目にすることはまず難しいと思ってください。
なので、もし「青空の下の樹氷」を見ることが出来た人は自分の運のよさを自慢していいくらいです。
しかし、吹きすさぶ雪の中に見え隠れする「スノーモンスター」は迫力があるし、
何より他に目にすることが出来ない風景なので、ぜひ一度訪れる価値はあります。
幻想的なライトアップもオススメ
ちなみに例年12月下旬〜3月上旬には、夜間ライトアップ(17:00〜21:00)が行われています。
これは、昼間とはまったく趣が違い、幻想の世界に迷い込んだような気分になれるのでオススメ。
しかし、夜はさらに冷え込むので防寒対策は厳重に!
補足:樹氷のできる条件って?
①(日本海からの)湿った風雪が一定方向から供給される
②アオモリトドマツなどの雪がくっつきやすい植生がある
③積雪量が適量である(多すぎると木が雪に埋もれてしまう)
山形の蔵王や、秋田の森吉山など限られた地域でしか見られない貴重な風景ですよ〜