夏の夜を照らす 竿燈の幻想的な風景
竿燈まつりは、青森のねぶた、仙台の七夕に並ぶ東北三大祭のひとつであり東北屈指の夏祭りです。
勇壮な囃子の中に林立する、幻想的かつ迫力のある竿燈の風景は見る価値ありです。
そもそも竿燈まつりとは、竹を継ぎ足して作った竿に、鈴なりの提灯をぶら下げ、絶妙にバランスを
取りながら大通りを練り歩くというお祭りです。
竿燈大通りを中心に、280本近くの竿燈が通り
いっぱいにあがります。
祭りの会場は秋田市のメインストリート
行われる場所は、JR秋田駅西口から徒歩圏内です。
途中の通りには、祭りの期間中屋台も出たりしているので。ここをぶらぶら食べ歩きなどしながら
「竿燈大通り」を目指すのがおすすめです。
ちなみに、この「竿燈大通り」は正確には山王大通りという名前です。
この通りの東は旭川から西は山王十字路という交差点までの長さ約800mがお祭りのクライマックスである
「夜竿燈」のメイン会場です。
有料観覧席は通りの中央分離帯の部分に設けられていて、無料の立ち見席は路側帯から歩道の
半分ほどにかけてです。
実は歩道から見るのがオススメ
祭りの開始は18:50。
なので、その少し前から待機するのがおすすめです。
18:50には一斉にお囃子が始まり、竿燈が
入場してきます。
この瞬間、会場全体が祭りの高揚感でわっと盛り上がります。
そして、19:25から、(少し市長の挨拶やらがあって)演技開始。
演技の時間は間に竿燈の人たちが移動もするので、通しで1時間ほどです。
なのであまりちょこちょこ
移動しないで、演技の合間に人が動くときにその場で見やすい場所へと少し動くのがオススメ。
見るポイントは2つ 竿燈と演技
観覧のポイントは、2つあるとおもいます。
まずひとつ目は、見上げたときの竿燈の美しさ。
夜空に林立する竿燈はなんとも言えず幻想的で、この提灯の「ぼんやり」して明かりというのが、なんとも
日本的な美しさだよな、と思えます。
(日本の夏祭りは夜、提灯を灯すものが多くて、日本人の記憶にそのイメージが染み付いているのです)
二つ目は、演技をする人たちの動き。
最初のうちは、腕慣らしというのか、手のひらに乗せて演技をして
いるのですが、次第に大胆に額や、肩、腰に乗せたり、竹を継ぎ足し竿燈を長くしならせたりしていきます。
そのバランス感覚がまた驚異的で、ついつい演技をしている人ばかり見てしまったりします。
目一杯しならせた竿燈は、さながら秋の実りを迎えた稲穂のようにも見え、それも「五穀豊穣」のお祭り
ならではなのかな、とも思います。
ちなみに、演技の時間の後はふれあいの時間。これは、実際に竿燈を触らせてもらえる貴重な時間帯です。
早く声をかけたもの勝ちなところがあるので、恥ずかしがらずに声をかけよう。
「戻り竿燈」も忘れずに!
さらに、もっとのんびり見られるのが、夜竿燈が終わったあとの「戻り竿燈」。
竿燈はそれぞれの地域がチームを組んで出しているんですが、夜竿燈が終わったあとは
それぞれの地元に戻って、地元の人達のために演技をするのです。
これは、地元の人でなくても見られて、しかも意外と空いていて、のんびり見られます。
ちなみに会場の近くにもそんな「戻り竿燈」を見られる場所があるんです。それが「川反通り」(かわばたどおり)。
会場から近いので、そこそこ混みますが、それでもゆったりと見ることが出来ます。
祭りの余韻に浸るにはもってこいです。