キツネたちが足元を走り抜ける世界
宮城蔵王キツネ村では、100頭以上のキツネが園内に放し飼いにされており、
自然の山の地形を活かした広い園内で、キツネたちが思い思いに過ごしている様子を見学することができます。
通常は人間の近くには寄って来ず人馴れしないキツネですが、このキツネ村では来場者の足元をすり抜けていきます。
さらには、スタッフが付き添いながらキツネを抱っこして、もふもふを感じたりも…。
そんな貴重な体験ができる場所が宮城蔵王キツネ村です!
そもそもキツネ村とは?
1990年に開園したキツネの動物園です。
宮城蔵王キツネ村は、宮城県白石市の中心から北西に直線でおよそ10km。蔵王連峰の中腹にあります。
園内にはキタキツネ、ギンギツネ、ホッキョクギツネ、プラチナギツネ、茶プラチナギツネ、十字ギツネの6種類のキツネが飼育されています。
開園当初は他の動物園から譲り受けたキツネたちでしたが、世代が替わり、現在はその子孫であるキツネ村生まれのキツネたちになりました。
日本にいるキツネはアカギツネという種類で、主に北海道に生息しているキタキツネと本州以南に生息するホンドギツネの二種類に分けられます。
キツネ村にはこの二種類のほかにも毛色の違うアカギツネの仲間で黒い毛の混じった十字キツネ、突然変異で生まれるギンギツネ、
交配によって生まれたプラチナキツネと茶プラキツネの合計6種類が飼育されています。
また、北極などの寒い地方に生息するホッキョクギツネにも会うことができますよ。
餌を待つキツネの愛くるしさがたまらない!
入場料は中学生以上が一人1,000円です。
小学生以下は無料ですが、安全のため子供一人に付き大人一人の付添いが必要です。
営業時間は、夏と冬で違いますが、毎年冬の訪れによって変化するそうなので、
料金を支払ったら、受付で園内での注意事項についての説明を受けます。
キツネは飼育されているとはいえ、園内を自由に動き回れる状態です。
いわば、キツネの街に人間がお邪魔するような状態。
そのため、うっかり近寄りすぎたり、キツネを触ろうと手を出したりすると攻撃される恐れもあるため、
入場時の注意は厳しく説明されますのでしっかりと聞き守りましょう。
説明が終わればいよいよ入園!
ゲートを越えればもうそこはキツネたちのテリトリー!
目の前にのんびり日向ぼっこをするキツネや、興味深そうにこちらを見つめるキツネ、
林の中を走り抜けるキツネなどが一気に目に飛び込んできます。
園内の散策路を歩きながら、あちらこちらにいるキツネたちを眺めて楽しみましょう。
散策路を歩いていると御金稲荷神社の赤い鳥居が目に入ります。
キツネを使いにするという稲荷紙を祀った神社に、本物のキツネがたたずむ…そんな神秘的な場面も見ることができますよ。
園内の中央にある餌場では、キツネたちに餌やりをすることができます。
200円で販売されているえさを購入して、餌場のデッキから下にいるキツネたちに投げて餌やりをします。
デッキに立つと、えさがもらえると期待して集まってくるキツネたち。
ちょこんと座りこちらを見上げるキツネの姿はとても可愛らしいです。
貴重!キツネの抱っこ体験
通常は人に懐かなかったり、エキノコックス感染症の心配があったりと、気軽には触れられないキツネ。
でも、キツネ村では、場内の消毒や駆虫薬の投与、毎年の虫卵検査を行うことにより感染ゼロを維持しています。
(抱っこ体験)
もふもふのキツネを膝の上に乗せることができるのは本当に貴重な体験なんですよ。
抱っこ用の上着を着用して椅子に座り待っていると、スタッフがキツネを膝に乗せてくれます。
そっと抱えるとふわふわ、もふもふとしたキツネの毛を感じることができます。
だっこ体験は1日に2回開催され、料金は別途600円です。
なお、キツネは臆病なので急な動きや大声に驚いて噛みつく恐れがあるため、だっこ体験に参加できるのは大人のみとなっています。
うさぎやヤギとの触れ合いも
お子さんはキツネの抱っこはできないけれど、ふれあいコーナーでうさぎやヤギと遊ぶことができます。
ふれあいコーナーの動物とのふれあいは無料で、えさやりをする場合は100円の餌を購入します。
おすすめは落葉踏みしめる秋
年中営業している宮城蔵王キツネ村ですが、訪れるならイチオシの季節があるんです。
それは秋。
9月下旬から10月初旬頃までは、きつね村への道中にある収穫期を迎えて黄金色になった田んぼや、
刈り取り後の稲わら干しの風景などが目を楽しませてくれます。
10月から11月の園内は落ち葉が一面に敷き詰められ、黄色い絨毯のようです。
そしてこの時期には、風景だけでなくキツネたちにも、他の季節とは違う変化が…。
キツネたちの毛も冬毛に変わり、もふもふ感のあるキツネを見ることができます。
落ち葉の上で丸くなるキツネ団子があちこちに表れ、どの子を撮影しようか迷うほど。
交通手段はなにがおすすめ?
キツネ村は自然豊かな山の中に位置しているため、車でのアクセスがおすすめです。
JR白石蔵王駅付近でレンタカーを借りるのが良いでしょう。
途中は曲がりくねった山道が続きます。
もし自家用車で向かうなら、11月には路面が凍結することもあるのでスタッドレスタイヤなどの対策をお忘れなく!
また、車で10分ほどの場所にある弥次郎こけし村では伝統的なこけしの絵付け体験が、
車で20分ほどの距離にある白石城では戦国武将伊達政宗の甲冑(レプリカ)の装着体験ができるので、
キツネ村とあわせて観光するのにおススメです。