大地を感じる箱根の息吹
温泉地として有名な箱根は自然が豊かで、一度訪れたら何度でも訪れたくなるような、心安らぐ人気スポットです。
箱根にはたくさんの見どころがありますが、その中でも絶対に外せないスポットの一つが大涌谷なんです。
大涌谷では現在も続く火山活動を見ることができ、大地の息吹を間近で感じられるその景色は迫力満点!
今回は、そんな大涌谷の魅力をご紹介します。
大涌谷とは?
約3000年前、箱根火山の爆発により山体が崩れました。
このときの火口の爆発跡が現在の大涌谷です。
その荒涼とした様子から、かつては「大地獄」や「地獄谷」と呼ばれていましたが、1873年の明治天皇・皇后のご訪問前に「大涌谷」と改称されました。
大涌谷の見どころ
一番の見どころは、なんと言ってもあちこちから絶え間なく立ち上がる白煙。
この白煙の主成分は水蒸気や二酸化炭素ですが、硫化水素等を含む火山ガスも出ています。
そのため辺りの草木は枯れ、岩石は粘土化しており、岩肌の一部には結晶化した硫黄を見ることもできます。
登山道(現在は立ち入り禁止)の方へ歩いて行くと、延命地蔵尊があります。
昔、大涌谷の地獄のような景色に心を痛めた弘法大師が地蔵菩薩をつくり、祈願したのが始まりだそうです。
後に、この地蔵菩薩が多くの人々を苦悩から救済したと伝えられ、「延命子育ての地蔵」として知られています。
建物のすぐ横に湧く「神泉の湯」では手を清め、湯かけ地蔵尊にお湯をかけてお祈りすることができます。
このお湯は飲むことはできませんので、間違えて飲まないようにご注意ください。
寿命が延びる!?名物の黒たまご
大涌谷へ行ったら絶対に食べて欲しいものが名物の黒たまご。
インパクトの強いその黒さの秘密は温泉成分にあります。
黒たまごは、大涌谷の約80度の温泉池でじっくり茹でた後、火山の蒸気で蒸らして作られます。
このとき殻に付着した温泉成分と蒸気に含まれる火山ガスが化学反応を起こし、真っ黒になるのです。
延命地蔵様のご利益にあずかり、この黒たまごを1つ食べると寿命が7年伸びるという言い伝えがあります。
さらにこの黒たまごは味も美味しいと長年好評で、お湯で作った普通のゆで卵と比べてうまみ成分が20%ほど高いという科学的な結果も出ているそうです。
出来立てホカホカの黒たまごは、5個500円(塩付き)で、各売店で毎日買うことができます。
一番大きな売店の「くろたまご館」には、黒たまごをモチーフにしたここならではのお菓子やお土産もたくさんあり、
見るだけでも楽しいですよ。
大涌谷の美味しさがぎゅっと詰まった黒たまごをぜひご賞味あれ!
大涌谷から望む富士山
箱根は各所に富士山ビュースポットがありますが、大涌谷から望む富士山はまさに絶景!
天気のいい日には、このようにとてもきれいな富士山を眺めることができます。
駐車場やくろたまご館周辺からは特によく見えるので、ぜひ自分の好きなアングルを見つけてみてください。
大涌谷へ向かうロープウェイからも、美しく雄大な富士山を目の前に見ることができます。
ロープウェイに乗るときは、シャッターチャンスを逃さないようにカメラをしっかり構えておきましょう。
大涌谷を訪れる際の注意点
・営業時間について
大涌谷は16時にはお店や駐車場が閉まります。
お昼頃の到着を目安に行くとゆっくりと観光できていいと思います。
・火山ガスについて
大涌谷周辺は人体に有害な火山ガスが発生しています。
火山ガスの観測は24時間体制で行われていますが、強いにおいを感じるときや、目・鼻・喉に刺激を感じるときはその場を離れましょう。
呼吸器系や心臓に異状のある方、体調の優れない方は危険ですので訪問をやめましょう。
また、火山ガスや天候の影響により大涌谷への立ち入りが禁止となる場合があります。
訪問前に公式ホームページ等で確認することをおすすめします。
アクセス方法について
車で行く場合は、休日や旅行シーズンは駐車場待ちの渋滞がかなり下の方まで伸び、1~2時間待ちになることもあります。
混雑が予想される日には時間に余裕を持って計画を立てましょう。
公共交通機関で行く場合はロープウェイでの移動がおすすめです。
窓の外には富士山や芦ノ湖を見ることができ、移りゆく景色を楽しむことができます。
いかがでしたか?
大地の荒々しい息吹をダイレクトに感じられる大涌谷に、ぜひ足を運んでみてください。