児島ジーンズストリートとは?
瀬戸大橋のたもとに位置する岡山県倉敷市の児島は、瀬戸内海に面するのどかな街です。
そんな児島の一角に、世界中からコアなファンが訪れる国産ジーンズの聖地・児島ジーンズストリートがあるんです!
JR児島駅から徒歩15分。
かつて児島で最も栄えたという「味野商店街」にある通りを児島ジーンズストリートと呼んでいます。
「旧野﨑家住宅」から「野﨑の記念碑」まで約400mの間には、ジーンズショップをはじめ、デニム雑貨店やカフェなど約40店舗がずらり。
オリジナリティー溢れるアイテムが多数販売されています。
国産ジーンズ発祥の地・児島
児島エリアは古くから繊維産業で栄えた町として知られる場所です。
倉敷・児島エリアは、もともとは大小様々な島々が点在する場所でしたが、江戸時代の新田開発により次々に海が埋められていきました。
ところが、塩気を多く含む土地は米作りには向かず、代わりに植えられたのが塩分にも強い綿花でした。
以来、綿花の栽培が発展。良質な綿花を用いた紡績や織物が盛んに行われるようになったのです。
また、同エリアは一級河川・旭川や高梁川といった豊富で良質な水質の川水が流れ着く場所でもあります。
織物の染色作業には欠かせない水を十分に確保できたのも、繊維産業の発達に一役買っているのでしょう。
明治時代には民間初の紡績所「下村紡績所」が誕生し、徐々に紡績業が発展。
以来「繊維の町」として知られるようになりました。
(ちなみに、児島は学生服生産でも有名で、最盛期には、なんと全国シェア90%だったとか!)
しかし、合成繊維の台頭により、次第に繊維産業は衰退してしまいます。
そこで再起をかけて目をつけたのがジーンズでした。
試行錯誤の末、1960年代に児島で初めて国産ジーンズが作られたことにより、国産ジーンズ発祥の地と呼ばれるようになりました。
メイド・イン・コジマのジーンズはココが魅力!
岡山県産、特に児島で作られたデニムは世界中の名だたるコレクションブランドを筆頭に、数々のブランドに起用されるほど品質の高さに定評があります。
どうして児島デニムは愛されるのか。
その一番の理由は技術力の高さにあります。
古くから繊維産業と共に生きてきた児島の職人たちには、ジーンズを作り上げるためのノウハウがしっかりと刻み込まれているのです。
歴史の詰まった技術力の高さ、それが児島を「ジーンズの聖地」と言わしめている理由の一つでしょう。
写真提供:岡山観光連盟
もちろん、美しく染まった色合いも好評です。
伝統的な藍染め製法で染色されたデニム生地は色あせしにくく、「ジャパンブルー」と称されるほどに美しい色合いが長く楽しめます。
独特の色落ちを楽しむなら合成インディゴ染めもオススメですよ。
児島ジーンズストリートへは 乗り物だってジーンズづくし
写真提供:岡山観光連盟
JR児島駅からバスを利用するなら、ぜひ「ジーンズバス」に乗ってみてください!
外観だけでなく、車内にもジーンズがたくさん使われていて面白いですよ。
座席やつり革だけでなく、なんとカーテンもデニム仕様!
写真提供:岡山観光連盟
デッドスペースを活用してジーンズのサンプルやジーンズメーカーの皮パッチを集めた展示物、デニムの加工工程を紹介したパネルも飾られています。
ずっと乗っていたくなるような、楽しい工夫を随所に感じることができますよ。
(運行:金、土、休日/問:下津井電鉄(株)児島営業所086-472-2811)
写真提供:岡山観光連盟
その他、運が良ければ、「ジーンズタクシー」に乗ることも可能!
「ジーンズタクシー」は、曙タクシーが所有する全面にジーンズデザインが施されたインパクト大のラッピングタクシーです。
JR児島駅からジーンズストリートの入口までの運賃は640円程度。運行は8時~17時まで。
1台しかないので予約がおすすめです。
他のお客さんを乗せている場合は少し待つことがありますが、観光の思い出にもなるのでぜひ乗ってみて!
(問:曙タクシー0120-00-3882)
いざジーンズストリートへ!
写真提供:岡山観光連盟
それでは、児島ジーンズストリートを散策してみましょう!
まずびっくりするのが、躍動感あるジーンズのオブジェ。
ここがストリートのスタート地点です。
どんな1本と出会えるのか…ジーンズ好きならずともなんだかワクワクしちゃいますね!
通りには、何本も吊るされてはためくジーンズも見られます。ちょっぴりシュール。
でも他にはない「ジーンズの町!」って感じがして面白いですよ。
見かけたらすかさずパシャリ!
写真提供:岡山観光連盟
上ばかりじゃなく、下にも注目を。なんと、道路も藍色に染まっています!
紅白のラインと相まってなんだかジーンズっぽいかも?
写真提供:岡山観光連盟
このマンホールも可愛いでしょ?
他にも、JR児島駅の改札や自動販売機、公衆トイレ、店舗のシャッターなどなど!
いたるところにジーンズテイストのデザインが散りばめられているので、色々と探してみるのも楽しいかも。
写真提供:岡山観光連盟
ジーンズストリートにはどんな店がある?
2020年7月現在、約30店舗のジーンズショップが軒を連ねています。
ストリートには、日本で最初にジーンズ製造を手掛けた「BIG JOHN」の本店もあるんです。
新作からアウトレット品、デニム雑貨も多数販売。インディゴ染めなどの体験メニューもあります。
ジーンズ好きなら、このマスコットキャラクターにも見覚えがあるはず。
そう、世界中に愛好家も多い「桃太郎ジーンズ」です。
岡山発祥の有名ブランド、その本店もココに!
15種類の特殊なミシンや機械を使い分けて作る、とびきりこだわりぬいた1本に出合えるお店です。
他にも、ベーシックに程よいヌケ感をプラスしたデザインが魅力の「BLUE RECORD(S)」。
ビンテージミシンを駆使したジーンズは、時代やコーディネートに左右されない飽きの来ないデザインや色合いが特徴です。
さて、歩き疲れた時はカフェで休憩をしましょう!
折角ジーンズストリートに来たなら、「RIVETS」の青いソフトクリーム「インディゴソフト」は必食!
(400円)
塩バニラ味のソフトクリームで、なんと藍パウダーがトッピングされています。
写真提供:岡山観光連盟
児島で最初にジーンズ製造を手掛けたブランドや、職人が一つひとつ丁寧に作る工房、幅広い世代に対応したアイテム、世界に一つだけのジーンズなどなど。
ここには、あなたが欲しくなるジーンズがたくさんあります。
探していたアイテムもきっと見つかるはず。
ぜひ、お気に入りの一本を見つけてみてくださいね。